
無人運航の実証実験中の水陸両用船=2022年3月、群馬県長野原町の八ツ場ダム
デジタル技術の導入で、物流を支える海運の姿が大きく変わろうとしている。日本財団が主導する無人運航船の実用化に向けたプロジェクトは2025年、大詰めを迎えた。衛星利用測位システム(GPS)や最新レーダーを使い自律的に航路を決定。周囲の船、海流、障害物を把握し、衝突事故や座礁を回避する。船員不足の解決策としても期待が高まる。(共同通信=浜谷栄彦記者)
▽40年に半数で
国土交通省によると、内航海運は2023年度、貨物の重さに運ぶ距離を乗じたトンキロベースで国内貨物輸送の38%を担った。57%のトラックに次いで重要な役割を果たす。だが運転手と同様に船員も高齢化し、人手も足りていない。限られた人員で...
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