脳機能を捉える「機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)」で撮影した画像(国際電気通信基礎技術研究所提供)
 脳機能を捉える「機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)」で撮影した画像(国際電気通信基礎技術研究所提供)

 国際電気通信基礎技術研究所(本社京都府)などが開発した、脳の活動を解析して医師のうつ病診断を助ける人工知能(AI)が厚生労働省から薬事承認を受けた。血流の変化を捉える機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)の撮影画像を用いて脳活動のパターンを数値化し、臨床現場で客観的な診断を助ける。

 うつ病は抑うつ気分のほか不眠、気力の減退などの多様な症状が出る症候群。血液中の物質など診断基準となる指標が見つかっていないため、ほかの疾患との判別が難しく、診断がばらつくことが課題だった。

 開発チームは、健康な人とうつ病のある人の平常時の脳活動を記録したfMRI画像約1200人分を収集。うつ病に特徴的な脳活動のパター...

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