
街頭演説する自民党総裁の石破首相。トランプ米大統領が日本に25%の相互関税を課すと通告し「なめられてたまるか」と反発した=9日、千葉県船橋市
石破茂首相(自民党総裁)は参院選で、昨年の衆院選に続き与党過半数割れの大敗を喫した。有権者を引きつける政策を打ち出せず、野党の「無策」批判を覆せなかった。身内の失言への対処でも指導力の欠如を露呈。自民内はもがくトップに冷ややかな視線を送り、一枚岩で立ち向かう「総力戦」には程遠い状況だった。選挙戦序盤からあきらめムードが漂い、責任論もささやかれる異様な展開。首相は開票結果が出るのを待たず続投を表明したものの、党勢回復への道は険しい。
▽自負
「政党のための政治ではない、国民のための政治だと理解いただくのが難しかった点はあったと思う」。20日夜、党本部の開票センターからテレビ番組に出演した首相は...
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