
自民党の麻生最高顧問、菅副総裁、岸田前首相との会談を終え、記者団への取材対応に臨む石破首相=23日午後、東京・永田町の党本部
石破茂首相が退陣不可避の情勢に追い込まれた。「国難」と称した日米関税交渉に合意し、自身は続投に意欲を示すが、自民党内では「石破降ろし」が拡大。対米合意を政権の実績とした「花道論」が飛び交い、首相に近い議員からは本人が決断しなければ引導を渡すとの声も。「ポスト石破」候補の一部は、早くも次の総裁選に向けた準備に動いた。
▽燎原の火
「強い危機感を共有した。党の分裂は決してあってはならない、といろいろな話があった」。23日、自民党本部。首相は麻生太郎、菅義偉、岸田文雄の首相経験者3氏と約1時間20分にわたる異例の会談を終え、記者団に語った。自身の進退に関わる話は「一切ない」と断言してみせた。
森山...
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