自宅で水につかったアルバムを見つめる佐藤一春さん=12日、山形県戸沢村
 自宅で水につかったアルバムを見つめる佐藤一春さん=12日、山形県戸沢村
 自宅で浸水した高さを示す佐藤一春さん=12日、山形県戸沢村
 山形県戸沢村の仮設住宅で暮らす佐藤一春さん=12日

 山形、秋田両県を襲った記録的な大雨から25日で1年となった。最上川など複数の河川が氾濫して住宅の浸水被害が相次ぎ、被災者の一部は現在も仮住まいを続ける。水害リスクを避け、防災集団移転を決めた地域も。東北では気候変動の影響で豪雨が頻発し、国や県の対策は追いつかない。専門家は行政を中心に平時から防災行動を決めておくことが重要だと指摘する。

 「ここまでの洪水は経験がなかった」。最上川のほとりに位置する山形県戸沢村の佐藤一春さん(80)はこう振り返る。2024年7月25日深夜、車で高台の親族宅に避難する途中、道路が冠水して前に進めず、川近くの高台にある道の駅に身を寄せた。朝、外を見ると「目の前がまる...

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