重粒子線治療室(量子科学技術研究開発機構提供)
 重粒子線治療室(量子科学技術研究開発機構提供)
 放射線の外部照射(イメージ)

 外科手術、薬物療法とともにがんの治療を支える放射線治療。副作用の抑制を目指し、新たな照射方法や放射性医薬品の開発が進んでいます。

 Q 放射線で治療?

 A 放射線は体内を通り抜けるときに「電離」という作用を起こし、細胞の核にあるDNAに損傷を与えます。細胞分裂が盛んながん細胞は正常細胞に比べて修復する力が弱いため、増殖できなくなってやがて死滅します。この特性を利用するのが放射線治療です。

 Q 副作用は?

 A 正常細胞もダメージを受けるため、疲労感や貧血などの全身的な副作用、照射部位の皮膚の変化、脱毛、下痢といった局所的な副作用、さらに放射線の影響による二次がん発生の可能性があります。

 Q どう...

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