九州電力玄海原発(奥)が立地する佐賀県玄海町=2024年4月
 九州電力玄海原発(奥)が立地する佐賀県玄海町=2024年4月
 九州電力玄海原発=2024年4月、佐賀県玄海町
 九州電力玄海原発(奥)が立地する佐賀県玄海町=2024年4月

 佐賀県玄海町にある九州電力玄海原発上空にドローンとみられる飛行物体が侵入した。テロ攻撃や敷地内偵察の意図があった可能性は否定できず、核物質防護が危険にさらされることになった。首相官邸屋上が反原発を主張する目的のドローンに狙われたこともあり、日本では重要施設の空の危機管理に大きな穴があることがあらわになっている。

 ▽防御能力なし

 ロシアとウクライナとの戦争では小型ドローンが神出鬼没の働きで威力を見せつける。日本大危機管理学部の福田充教授は「(日本でも)空からの飛来物による脅威への備えは喫緊の課題だ」と強調する。

 政府は2011年の東京電力福島第1原発事故を踏まえ策定した原発の新基準で、「特定重...

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