
(c)PETIT CHAOS-CHALK&CHEESE FILMS-BALDR FILM-LES FILMS FAUVES-ARTE FRANCE CINEMA-2024
繁華街の人混み、駅の雑踏、窓を打つ雨音…。にぎやかな光と音に包まれた都会での暮らしは、時に人々を独りぼっちにする。大都市ムンバイが舞台の映画「私たちが光と想(おも)うすべて」は、現代のインド社会で生きる女性たちのつながりをスケッチしながら、人間の普遍的な孤独、自由への希望を美しく描き出す。
ムンバイの病院で働く看護師プラバ(カニ・クスルティ)と後輩アヌ(ディビヤ・プラバ)はルームメート。プラバは親が決めた夫と結婚したが、彼はドイツへ働きに出たまま音沙汰がない。アヌはイスラム教徒の恋人がいるが、異教徒のため周囲に秘密にしていた。
あるとき、病院の食堂で働く年配のパルバティ(チャヤ・カダム)が、...
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