
28日、ニューヨークの国連本部で開かれたパレスチナ問題の解決を目指す国際会議で死者に黙とうする参加者ら(共同)
国連でパレスチナ問題解決を目指す国際会議が始まった。米国とイスラエルは会議をボイコットしたが、トランプ米大統領はパレスチナ自治区ガザが「本物の飢餓状態」との認識をようやく示し、珍しくイスラエルと距離を置いた。フランスは会議を通しパレスチナ国家承認の機運拡大を目指すが見通せていない。戦闘開始以来のガザ側の死者は6万人を超え、ガザ住民は「無意味な会議」と切り捨てた。
▽地上の地獄
イスラエルはイスラム組織ハマスがガザで人道支援物資を略奪していると主張し、3月以降、国連主導の物資搬入すら厳しく制限した。世界保健機関(WHO)によると、ガザでの飢餓危機は6月に入ってから急激に高まった。乳児の栄養失調...
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