
防潮堤の新設工事について説明する北海道電力の担当者=1日、北海道泊村の泊原発敷地内
北海道電力泊原発3号機(北海道泊村)が原子力規制委員会の審査に12年越しで合格した。同社は申請当初から一刻も早い再稼働を目指していたが、防潮堤が完成する2027年以降となる見通しで、もくろみは大きく崩れた。政府は「原発の最大限活用」を掲げるものの次の合格候補は浮かばず、一足飛びには進みそうにない。
▽工事順調?
「再稼働に向けた一つの節目。防潮堤工事も安全確実に完遂する」。30日、審査合格を示す証書を受け取った北海道電の勝海和彦取締役は力を込めた。防潮堤は4割程度完成したという。14年に海抜16・5メートルの防潮堤が完成したが、規制委から地震による液状化で沈下する恐れを指摘され、造り直してい...
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