
ガソリン税に上乗せされる暫定税率は1974年に始まった。道路整備を目的に一時的に引き上げられたものだったが、財政難を理由に延長が繰り返されて半世紀が経過。国や自治体にとって手放せない事実上の恒久財源として定着した。過去には与野党対決で廃止論が盛り上がった経緯もあり、自民、公明両党が衆参両院で少数与党となった現在、再び実現への機運が高まっている。
▽値下げ隊
現在のガソリン税の暫定税率は、本来の税率である1リットル当たり28円70銭に25円10銭が「当分の間」の措置として上乗せされている。元々は道路財源の確保やオイルショック下での燃料の消費抑制を図るため、田中角栄政権で導入された。
廃止議論が...
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