
小学1年生ごろの長谷部光泰さん(左)と弟(本人提供)
物心付いた時には植物が好きだった。長谷部光泰さんは、ユリの球根に「かっこよさ」を感じる子どもだった。「母によると2歳ぐらいから。理由は自分でもよく分からない」と苦笑する。
小学5年生の時、同級生の影響で食虫植物にはまった。父親が日曜大工で作ってくれたビニールハウスで食虫植物を育て、東京のアマチュア研究会に参加して千葉から電車で通った。研究会を主宰する大学教授の姿を見て「好きなことでお金がもらえるなら、これほど良いことはない」と研究職に強く引かれた。
中学、高校と進学しても“植物熱”は続く。中学の夏休みには大学の実験室を特別に借りて食虫植物の消化酵素を研究。高校では生物研究同好会を立ち上げ、生...
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