
七曜海山列付近で「しんかい6500」が採集したカイメンの仲間。新種とみられるゴカイの仲間が潜んでいた((C)JAMSTEC)
地球の表面の7割を占め「生命のふるさと」と呼ばれる海。そこに暮らす生き物のうち、人類が存在を認知している種は10%程度に過ぎない。特に深海は未知の生物の宝庫だが、ここにも地球温暖化やプラスチック汚染の脅威が及ぶ。生態系を守ろうにも、どんな種が存在するのか知らなければ打つ手はない。海洋研究開発機構(JAMSTEC)を含む国際チームは6月、有人潜水調査船「しんかい6500」を使って20日間の新種探索航海を実施した。
▽千個体採集
東京の南約800キロに位置し、海底火山などが連なる「七曜海山列」。しんかいに乗り組んだ研究者らは水深約800メートルの海底で白っぽいカイメンの仲間を見つけた。
レタスの...
残り1285文字(全文:1585文字)