七曜海山列付近で「しんかい6500」が採集したカイメンの仲間。新種とみられるゴカイの仲間が潜んでいた((C)JAMSTEC)
 七曜海山列付近で「しんかい6500」が採集したカイメンの仲間。新種とみられるゴカイの仲間が潜んでいた((C)JAMSTEC)
 「しんかい6500」の探索航海で採集した甲殻類の仲間。新種かどうか精査している(Paul Satchell―The Nippon Foundation―Nekton Ocean Census/(C)JAMSTEC)
 「しんかい6500」の探索航海で見つかった新種とみられるゴカイの仲間。貝に付着していた(Paul Satchell―The Nippon Foundation―Nekton Ocean Census/(C)JAMSTEC)
 「しんかい6500」を操縦する航海チームのメンバー。円形の窓から外を確認する(Paul Satchell―The Nippon Foundation―Nekton Ocean Census/(C)JAMSTEC)
 「しんかい6500」で採集した生物を調べる航海チームのメンバーら(Paul Satchell―The Nippon Foundation―Nekton Ocean Census/(C)JAMSTEC)
 「しんかい6500」と研究者ら。左端が矢吹彬憲主任研究員、右から2人目がミシェル・テイラー博士

 地球の表面の7割を占め「生命のふるさと」と呼ばれる海。そこに暮らす生き物のうち、人類が存在を認知している種は10%程度に過ぎない。特に深海は未知の生物の宝庫だが、ここにも地球温暖化やプラスチック汚染の脅威が及ぶ。生態系を守ろうにも、どんな種が存在するのか知らなければ打つ手はない。海洋研究開発機構(JAMSTEC)を含む国際チームは6月、有人潜水調査船「しんかい6500」を使って20日間の新種探索航海を実施した。

 ▽千個体採集

 東京の南約800キロに位置し、海底火山などが連なる「七曜海山列」。しんかいに乗り組んだ研究者らは水深約800メートルの海底で白っぽいカイメンの仲間を見つけた。

 レタスの...

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