脂肪肝患者の胸部エックス線画像。AIモデルが脂肪肝の判別のためにより注目した部位が濃い赤で表示されている(大阪公立大提供)
 脂肪肝患者の胸部エックス線画像。AIモデルが脂肪肝の判別のためにより注目した部位が濃い赤で表示されている(大阪公立大提供)

 健康診断などで多くの人が受けている胸部エックス線検査の画像を利用して、肝硬変や肝臓がんにもつながる脂肪肝の有無を簡単に判別できる人工知能(AI)モデルを開発したと大阪公立大の研究グループが放射線科の国際学術誌に発表した。

 脂肪肝を見つけるには現在、腹部超音波検査が行われているが、この検査は健康診断や人間ドックでは実施されないかオプションの一つで、受ける機会が限られている。一方で、胸部エックス線検査は職場健診で義務付けられ、住民健診でも広く取り入れられている。

 大阪公立大の打田佐和子准教授(肝胆膵病態内科学)、植田大樹准教授(人工知能学)らは、2013~23年に同大学病院と連携病院で腹部超音波...

残り386文字(全文:686文字)