天井近くの小窓から、宮司が手のひらサイズの福札をまく場面。壮絶な取り合いが起きる=10日、長岡市栃堀
天井近くの小窓から、宮司が手のひらサイズの福札をまく場面。壮絶な取り合いが起きる=10日、長岡市栃堀
体を清めたり、押し合いで火照った体を冷ますために入る湧き水。厳寒期は一瞬で手足の感覚がなくなる=10日、長岡市栃堀
ふんどし姿になり気合いを入れる記者(右)=10日、長岡市栃堀

 新潟県長岡市栃尾地域の「栃堀巣守(すもり)神社裸押合(おしあい)大祭」が2月10日夜、4年ぶりに催された。この地で初陣を飾った戦国武将の上杉謙信が、戦いをつかさどる毘沙門天(びしゃもんてん)をまつったのが由縁と伝わり、400年以上の歴史がある奇祭だ。「なぜ真冬にこんなつらそうなことをするのか」。体を張り、押し合ってきた。

(長岡支社・永井竜生)

 この日の参加者は地元の高校生から初老の男性まで約100人。支度会場は熱気に包まれていた。私も常連さんの力を借りて初のふんどし姿に。鉢巻きと軍足、わらじを身に付けると着替え完了。同僚のカメラマンを見つけ、寄ってきた男性と肩を組んで記念撮影をした。

 午後7...

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