新潟には個性豊かな公園がたくさん! かるもや談話室でおなじみ、コピーライター・横田孝優さんが、県内の公園を親子で"探検"しながら紹介します。

 第10回目は新潟市中央区にある「新潟市天寿園」です。

 

 親子のお出かけは小さなアドベンチャー。

 今日も隊長(5歳女子)と助手(父)は遊び心をリュックに詰めて、公園という名の秘境に足を踏み入れるのであります。

 

●取材情報
時期:7月下旬/滞在時間:13:30~14:30


助手:今日探検するのは、公園ではなく庭園です。1日限定の「庭園探検隊」ですね。中国庭園があるらしいのですが、さん隊長は「中国」という国は知ってますか?

さん隊長:知らなーい。

助手:知ってる外国はありますか?

さん隊長:アフリカ? ゾウがいるんでしょ?

助手:アフリカゾウ...。

 新潟市天寿園は中央区にある入園無料の施設。皇帝の庭をモチーフに造られた本格中国庭園と、四季折々の風情が楽しめる日本庭園のふたつを同時に堪能できるのが特徴です。とても贅沢な空間ですが、いつもの公園のような遊具はありません...。果たして、さん隊長のお眼鏡にかなうのでしょうか。

 中に入ると、まずは日本庭園のエリアのようです。

池の前にたたずむ隊長。いつもと違うことをすでに悟ったか...?
ケンケンパ!

 池の前にあった飛び石を見て、おもむろにケンケンパを始めるさん隊長。何というクリエイティブな発想でしょう。遊具がなくても、遊びを生み出すことなど朝飯前のようです。

 「こっち来てー!」と、さん隊長はさらに庭園の奥へと進んでいきます。何かを見つけた様子です。

「これ何? 玉ねぎ?」。うーん、何でしょう。玉ねぎではないのは確かです

 「あーエサやりたい!」。さん隊長は次々に興味の対象を発見していきます。たしかに「鯉のえさ100円」と書かれています。なるほど。無人販売所スタイルですね。えーっと、助手の財布には小銭がないので、入口にあった自販機でジュースを買ってきます。

竹筒がおしゃれ
100円を入れて、エサをゲットしました
エサを投げると、怒涛の勢いで群がってくる鯉たち
むき出しの闘争心を前に、どうエサをあげたらいいか悩むさん隊長
マイペースな亀

 鯉のエサやりを満喫した探検隊は、さらに奥に進んで行きます。すると、白亜の建物を発見。立て札によると「瞑想館」という名称のようです。中に入ってみましょう。

導かれるように中へ

 建物は円形のホールを中心に、同じく円形の5つの部屋が取り囲むように配置され、上から見ると蓮の花のような形をしています。この時はパネル展が開催されていました。

鳥屋野潟の歴史をたどるパネル展が開催されていました

 続いては中国庭園のエリア。お庭のテイストがガラリと変わるのが楽しいですね。

ガンガン進む、さん隊長
さらにガンガン進んでいきます

 最奥部に広がっていたのは、まさに中国王宮の庭園。コスプレで写真撮影をしている人もいました。なるほど、そういう楽しみ方もあるんですね。

いつか映画で観たことがあるような中国庭園
滝を発見。奥へと進んでいくと...
滝の裏側に回ることができました

 いつも探検している公園とは趣きが異なる天寿園。体を動かして遊ぶ場所ではありませんが、異国文化にふれて小さな非日常を味わうことができました。

【探検隊の一言】

さん隊長:鯉のエサをやれたのと亀を見れたのが楽しかった。

助手:ずっと気になりつつも、なかなか足を運ぶ機会がなかった天寿園。近くには鳥屋野潟公園やスポーツ公園もあるので、公園で遊んだ帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

 

新潟市天寿園

新潟市中央区清五郎633-8


駐車場:あり
トイレ:あり(身障者用、おむつ替えシートあり)
休憩場所:ベンチなど
飲料自販機:あり
手洗い場・水飲み場:あり(建物内)

横田 孝優(ザツダン代表、コピーライター)

1982年兵庫県出身。大学卒業後、大阪や東京でコピーライターとして活動後、おいしい匂いに誘われて新潟へ。2013年、コピーライター事務所ザツダンを立ち上げる。新潟日報asshで「子に溺れる ~長男+双子男女のエブリデイ~」を連載中。
http://www.ztdn.net