まだ分からない将来のことや、運のいい悪いなどを予想する占い。新潟日報の朝刊には、生まれ月を基にした「きょうの運勢」が載っています。星座や血液型の占いも有名ですが、特徴が1人1人違う手のひらの線などに注目するのが「手相」です。子どもの手相の特徴や、自分で見るためのポイントを専門家に聞きました。

 「手相は赤ちゃんの手にもしっかりと刻まれているんですよ」。そう話すのは、占いスクールの講師、不動ふきさん(74)。新潟日報カルチャースクールでも教えています。

 手相の見方は流派によって違いますが、不動さんは普段、子どもの手相を見るとき、生命線、知能線、感情線の3本を中心に見ていくそうです。これらに運命線も加えて「4大基本線」と呼びますが、子どもの場合は運命線が薄いため、他の3本を見ます。

【写真】手相を見て、生き方などのアドバイスをする不動ふきさん=新潟市中央区

◇人生に生かす

 特徴的なパターンを紹介してもらいました=図=。生命線は健康を表し、長いほど長生きできるとされます。でも、短くても怖がる必要はありません。不動さんは「短いから健康管理に気をつけよう、などと手相を人生に生かしていくことが大切です」と言います。

 知能線の形からは自分に向く仕事が分かるそうです。始まる場所が生命線と一緒なら「慎重でバランスを大事にするタイプ」、離れていれば「大胆な行動派」と性格とも関わります。

 感情線では、周りの人への愛情の表し方を見ます。「みんなに優しいタイプは看護師やホテルマン向き、という具合に仕事につなげて考えることもできます」

【図表】子供は3つの基本線がポイント

◇いい線を探す

 不動さんは「長所を見つけ、自分らしく生きるために手相はあります。プラス思考が運を呼びます」と強調します。友達や家族をはじめ、周りの人の手相を見るときは、いい線を探すようにするといいそうです。

 右利きの人なら右手が現在や未来、左手が持って生まれたものを表すことが多いそうです(左利きの場合は逆)。占うときは両方見るといいです。

 手相は一生変わらないものではなく、生き方や環境によって変化し続けるそうです。「人の手相を見て悪いことを言ったりいじめたりすれば、自分の手相が悪くなります。反対に友達に対して優しければ、きれいな手相になりますよ」

 手相は自分自身や周りの人と前向きに付き合うための"案内役"といえそうです。


2019年3月12日