鬼太鼓や能、人形芝居など多彩な伝統芸能や行事が残る新潟県佐渡市では、新型ウイルス禍が明け、多くの集落で行事が再開した。一方、担い手不足などで開催を見合わせ、ウイルス禍が明けても再開に至っていない行事もある。市によると、15の市指定無形民俗文化財のうち、三つが休止を続ける。少子高齢化が進む中、休止の長期化や休止行事の増加も予想される。

 各集落や保存会が継承している伝統行事は、神社の神事として行われることが多い。佐渡文化財団によると、一部を簡略化したり、地域外の人を受け入れたりしつつ、ここ数年で多くが再開を果たした。

 一方、休止が続く伝統行事もある。市世界遺産推進室文化財室が把握している範囲では...

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