トレーニング 理想の走り追求
ペース意識 持久力底上げ
東京五輪最終日の2020年8月9日、男子マラソンの号砲が鳴る。そのスタートラインを目指し、服部勇馬(トヨタ自動車・中里中出)ら選手たちは走り続けている。厳しく、途方もない量のトレーニングに裏打ちされたトップランナーの能力に迫る。(運動部・石井英明)

18年12月、服部が福岡国際マラソンを制し五輪候補に躍り出た。タイムは2時間7分27秒。1キロ平均3分2秒で、100メートルを18・2秒で走り続ける計算になる。一般の人なら100メートルをついていくのがやっとのスピードだ。
一流ランナーはなぜ速く、長く走れるのか。服部が重視するのは「走りの余裕度」。1キロ3分というペースに対してどれだけ楽に、余裕...
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