農林水産省や患者会などが災害備蓄用として推奨する、食物アレルギーに対応した食品の一例
 農林水産省や患者会などが災害備蓄用として推奨する、食物アレルギーに対応した食品の一例

 災害時の避難生活で見落とされがちなのが、食物アレルギーがある人の困難さだ。安全に食べられる食料の入手は難しく、誤食すれば命に関わるため事前の備えが欠かせない。そのポイントを探った。

 「普段から食べ慣れていないと、意味がないと痛感した」。能登半島地震で、卵や小麦、大豆などのアレルギーがある次男=当時(3)=と避難生活を送った石川県輪島市の女性は、平時の試食や食べた分を買い足すローリングストックの重要性を思い知らされた。

 次男はアナフィラキシーショックの経験があり「備蓄は多めのつもりだった」が、食べたことがない支援物資の対応食などは「食べなかったり、口に合わなかったり」。車中避難が1カ月に及ぶ中...

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