「ヒヤリ・ハットの調査で、スマートフォンに集中しすぎて子どもから目を離す事案が多かった」と説明する海野光行常務理事
 「ヒヤリ・ハットの調査で、スマートフォンに集中しすぎて子どもから目を離す事案が多かった」と説明する海野光行常務理事

 ヒヤリ・ハットの体験を教訓に、水難事故の防止を―。日本財団と日本ライフセービング協会、日本水難救済会などによる「海のそなえプロジェクト」の取り組みが関係者の注目を集めている。溺れそうになった人にアンケートを実施し、その成果をインスタグラムなどで発信しているのが特徴だ。

 警察庁によると、2020~24年の夏期(7、8月)の水難事故の発生件数や死者、行方不明者数は横ばい。ただ、同プロジェクトは、海水浴と釣りを楽しむ人の減少を考慮すると「実質的には増加傾向」と分析し、警察や海上保安庁が救助に関わらず、行政の統計データや報道で取り上げられることが少ない「事故未満の体験」に着目した。

 「友人が助けてく...

残り702文字(全文:1002文字)