「肩からかけた水筒が、転んだ拍子におなかに強くぶつかることがある。痛みが続いたら病院へ」と坂本昌彦さん

 応急手当ての基礎が学べる「きゅうきゅうばこの絵本」(金の星社)が話題だ。増刷を重ね、ロシアの侵攻が続くウクライナでも翻訳出版。監修責任者で小児科医の坂本昌彦さんは「どういう処置が必要かを知っていれば、いざという時の行動が変わり、素早い治療につながる。手当ての知識が、子どもたちの力になればうれしい」とさらなる広がりに期待する。

 「きゅうきゅうばこの絵本」は2023年刊行で、けがや熱中症など21症例の手当ての仕方を解説。担当編集者によると、子どもが熱性けいれんを起こし、パニックになった経験がある社員が企画した。「親世代の誤った手当ての方法」を刷新する狙いもあり、子どもへの読み聞かせを通じて保護者...

残り720文字(全文:1020文字)