
年金制度改革法案を可決した衆院本会議
石破政権が少数与党として迎えた通常国会が6月22日に閉会した。多くの法案で野党の修正要求を受け入れる対応を取り、与野党からは「熟議の国会だった」と成果を誇る声すら聞こえる。本当に議論は尽くしたのだろうか。そう疑問を持たざるを得ない場面に記者は遭遇した。それは本会議の抜け出しだ。自民党執行部による非公式な会合、与野党議員による議場外での喫煙や談笑…。「まるで学級崩壊」。官僚が顔をしかめて表現する国会議員の姿。果たして許される行為なのか。(共同通信=植田純司)
▽野党の反対討論はほぼスキップ
5月30日午後1時過ぎ、衆院本会議場。開会を知らせるベルの音が国会中に鳴り響くと、与野党の国会議員が着席し...
残り1772文字(全文:2072文字)