自動車レース最高峰のF1シリーズに、ホンダが2026年から復帰し、エンジンを中心としたパワーユニット(PU)を英アストン・マーチンに供給する。2021年の撤退からわずかな期間で、なぜ方針は変わったのか。7月7日まで英国GPが行われていたシルバーストーンで、モータースポーツ活動を管轄するホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長に再参戦の意義や展望を聞いた。(聞き手 共同通信・大沢祥平)

 ▽電動シフト

 ホンダは2015年からF1で「第4期」の活動を始めたが、電動化など環境技術への経営資源集中を理由に2021年限りで撤退した。

 2040年には世界で販売する新車を全て電気自動車(EV)と燃料電池車...

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