
車や通行人でにぎわう中国チベット自治区ラサの大通り。奥はポタラ宮=6月(撮影・鷺澤伊織)
平均標高が4千メートルを越え、対外的に開放されてこなかった歴史から神秘的なイメージが強い中国チベット自治区。そんな「天空の聖地」が今、空前の観光ブームに沸いている。荘厳な寺院や風光明媚な自然が多く、就職難など中国の熾烈な競争社会に疲れ、癒やしを求める若者たちを引きつけている。6月下旬、中国政府主催のメディアツアーに参加し、変わりつつある秘境の地の今を垣間見た。(共同通信=山上高弘)
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チベットはインドやネパールなどと国境を接する中国西部の自治区。2021年公表の政府統計によると人口は約360万人で、約9割がチベット族とされる。ただ、実際は自治区外からの漢族の流入が急速に進...
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