車や通行人でにぎわう中国チベット自治区ラサの大通り。奥はポタラ宮=6月(撮影・鷺澤伊織)
 車や通行人でにぎわう中国チベット自治区ラサの大通り。奥はポタラ宮=6月(撮影・鷺澤伊織)
 多くの観光客や巡礼者で混雑するジョカン寺(奥)周辺=6月、中国チベット自治区ラサ(撮影・鷺澤伊織)
 車内に掲げられた仏のポスターと毛沢東が描かれた人民元の紙幣=6月、中国チベット自治区ラサ(撮影・鷺澤伊織)
 高台に設置された「アイ・ラブ・ラサ」と書かれた巨大なサイン。奥はポタラ宮=6月、中国チベット自治区ラサ(撮影・鷺澤伊織)
 ジョカン寺周辺の通りで「五体投地」で祈りをささげる男性=6月、中国チベット自治区ラサ(撮影・鷺澤伊織)
 ポタラ宮前の広場で民族衣装を着て、写真撮影を楽しむ人たち=6月、中国チベット自治区ラサ(撮影・鷺澤伊織)
 中国チベット自治区ラサと東部ニンチーを結ぶ鉄道
 八角街で見かけた欧米のファストフードチェーンの看板=6月、中国チベット自治区ラサ(撮影・山上高弘)
 チベット自治区の観光客数の推移

 平均標高が4千メートルを越え、対外的に開放されてこなかった歴史から神秘的なイメージが強い中国チベット自治区。そんな「天空の聖地」が今、空前の観光ブームに沸いている。荘厳な寺院や風光明媚な自然が多く、就職難など中国の熾烈な競争社会に疲れ、癒やしを求める若者たちを引きつけている。6月下旬、中国政府主催のメディアツアーに参加し、変わりつつある秘境の地の今を垣間見た。(共同通信=山上高弘)

▽外国人が旅行するには

 チベットはインドやネパールなどと国境を接する中国西部の自治区。2021年公表の政府統計によると人口は約360万人で、約9割がチベット族とされる。ただ、実際は自治区外からの漢族の流入が急速に進...

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