UNRWAの清田明宏保健局長
UNRWAの清田明宏保健局長
避難所となったUNRWAの学校でサプリメントを受け取る生後7カ月の乳児=7月、ガザ北部ガザ市(UNRWA提供、共同)
UNRWAの医療拠点で、栄養失調かどうかの検査を受ける生後6カ月の乳児=7月、ガザ北部ガザ市(UNRWA提供、共同)

 イスラエルによる大規模攻撃と境界封鎖の続くパレスチナ自治区ガザで、食料や医薬品の極度の不足により飢餓状態が急速に広がっている。栄養失調による餓死者も増えている。国際的な非難の高まりを受け、7月下旬から国連によるトラックの支援物資搬入と、欧州や中東諸国による空中投下も認めた。ただ、絶対量は足りないと指摘されており、飢餓状態の改善につながるかどうかは不透明だ。

 ガザで人道支援を担う国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)保健局長の清田明宏氏(ヨルダンを拠点に活動)が共同通信に手記を寄せ、栄養失調に苦しむガザの子どもたちについて現状を報告した。(構成は共同通信前エルサレム支局長 平野雄吾)

 ▽...

残り2752文字(全文:3052文字)