
最低賃金の改定額を決める秋田県の審議会=19日、秋田市
最低賃金の改定額を決める都道府県ごとの審議会の議論が例年より長引いている。引き上げ額を巡って労働者側と経営者側に隔たりがあるのに加え、人材流出への警戒から隣県の審議をにらんで結論を先延ばしにする動きがあるためだ。改定額の適用も遅れる場合があり、労働者にとって賃上げの恩恵を受けるのに時間がかかる懸念がある。
▽後出し
「(他県を)全く無視しているわけではない。ただそれで審議を引き延ばすことはなく、丁寧なプロセスを踏んでいる」。現在の最低賃金が951円と全国で最も低い秋田の審議会の臼木智昭会長は19日の協議後、記者団に述べた。
審議会では、労働者側と経営者側が要求する最低賃金の引き上げ額に開きが...
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