
政府と東京電力は2051年までの福島第1原発の廃炉完了を目指し、処理水の放出も終えるとしている。ただ、汚染水の発生源となる溶融核燃料(デブリ)の本格的な取り出しは開始が遅れる見通しで暗雲が漂う。東電は処理水の発生をゼロにする道筋を示せず、最後の一滴をいつ流し終えるのかは見通せない。長期戦は不可避で、専門家は廃棄物の増加や設備の劣化を懸念する。
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敷地南西にある「J9エリア」と呼ばれる区域で7月末、処理水の放出で空になったタンク12基のうち11基目の解体が終了した。残る1基も今月末ごろに完了するという。今後は隣接区域の9基の解体も始める計画だが、タンクの撤去後にできるスペースは約千基が立...
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