
記者会見する三菱商事の中西勝也社長=27日午後、東京都千代田区
三菱商事が撤退を決めた洋上風力発電計画は、現在の中西勝也社長が担当役員だった2021年に「格安」の売電価格を提示し、3案件を総取りして業界に衝撃を与えた。ただ採算割れにより実現を危ぶむ声も絶えず、資材価格の高騰を背景に懸念が現実となった。洋上風力を脱炭素化の柱に位置付けた、政府のエネルギー戦略は再考を迫られる。
▽一押し
「断腸の思いだ」「本件を通じて日本の脱炭素には貢献できなかった」。中西氏は27日、東京都内の本社で開いた記者会見で計画からの撤退を表明し、厳しい表情を浮かべた。
三菱商事を中核とする企業連合は21年12月、国内初の大規模洋上風力として公募された秋田、千葉両県沖の3案件を全て...
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