
イラン核問題を巡る構図
英仏独は対イラン国連制裁を復活させる手続きに入った。30日間の猶予があり、イランは核拡散防止条約(NPT)脱退をちらつかせる瀬戸際戦術に出る。トランプ米政権は単独主義に走り、中ロは欧州と対立。イラン核問題を巡る国際社会の分断は深い。新たな制裁が「出口のない圧力と反発の連鎖」(米シンクタンクの専門家)の引き金を引く恐れが高まる。
▽象徴的
「国内経済が今より悪くなることはない」。イランのアラグチ外相は8月中旬、既に米国の強力な単独制裁を受けており、国連制裁が復活しても影響は限定的だと強調した。友好国の中ロが制裁を順守する可能性も低く、象徴的な効果しかないとの見方が優勢だ。
だからといって制裁復...
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