ヒグマに対する「緊急銃猟」に備えた対応訓練に参加した猟友会のハンター=8月、札幌市
 ヒグマに対する「緊急銃猟」に備えた対応訓練に参加した猟友会のハンター=8月、札幌市
 ヒグマに対する「緊急銃猟」に備えた対応訓練に参加した北海道警や札幌市職員ら=8月、札幌市
 北海道江差町で、ヒグマが目前にいる設定で行われた緊急銃猟の訓練=8月
 緊急銃猟までの手順
 札幌市で行われたヒグマに対する緊急銃猟の対応訓練=8月

 クマ被害を防ごうと1日に始まった市街地での緊急銃猟制度に、駆除の現場に立つハンターや行政関係者から早くも疑問の声が上がっている。住宅地周辺でヒグマによる襲撃や食害が相次ぐ北海道では自治体や猟友会が訓練を急ぐが、発砲までの手順が多く、現場で動き回るクマと向き合うハンターに危険が及ぶ恐れも指摘される。

 「かなりの手順や安全確認が必要。実際に速やかに捕獲まで進む場面は限定的ではないか」。8月14日、北海道警や猟友会と行った訓練後、札幌市の担当者は漏らした。

 対応のベースとなるのは環境省のガイドラインだ。出没の通報を受けて自治体職員やハンターが現場に到着してから銃猟までの間に、射撃方向や避難範囲の調...

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