
DNA型鑑定実施件数の推移
「科学捜査の要」であるDNA型鑑定を巡り、佐賀県警で不正な運用が発覚し、40代男性職員が懲戒免職になった。自白偏重の捜査で冤罪が相次いだことを背景に、DNA型鑑定で得られる証拠の重要性が高まる中、ずさんな運用が判明。識者からは「信頼を揺るがす」と徹底調査を求める声が上がる。
▽立証
「皆さまに深くおわびする」。8日、懲戒処分に関する記者説明の場で佐賀県警の幹部は頭を下げた。
県警によると、科学捜査研究所(科捜研)の男性職員は実際には行っていないDNA型鑑定を実施したように装っていた。
警察関係者によると、男性職員は捜査担当者から提供された試料に関し、DNA型を検出できるかどうか調べていないの...
残り684文字(全文:984文字)