映画「荒野に希望の灯をともす」の一場面。用水路建設のため作業する中村哲さん(日本電波ニュース社提供)
映画「荒野に希望の灯をともす」の一場面。用水路建設のため作業する中村哲さん(日本電波ニュース社提供)
映画「荒野に希望の灯をともす」の一場面。アフガン人と笑顔の中村哲さん(左端)(日本電波ニュース社提供)
映画「荒野に希望の灯をともす」の一場面。用水路建設のためショベルカーで作業する中村哲さん(日本電波ニュース社提供)
ミャンマー・ヤンゴンで開かれた映画「荒野に希望の灯をともす」の上映会。多くの若者らが作品に見入った=2024年1月(ジェイサット提供)
4月に東京で上演された中村哲さんを題材にした音楽劇の一場面(upcoming提供)
アフガニスタンで中村哲さん(右)と写真に納まる谷津賢二さん(上)=2019年4月(日本電波ニュース社提供)

 アフガニスタンやパキスタンで人道支援に尽力し、2019年に活動中に殺害された中村哲医師の半生を記録した映画「荒野に希望の灯をともす」が異例の観客動員を記録している。ドキュメンタリー映画の世界では1万人を超えるとヒット作と言われる中で、公開から3年で15万人を突破。全47都道府県での上映が実現した。異例の動員を記録し、上映の動きが広まった背景とは何か。(共同通信=山上高弘)

 ▽「1万人」でヒットと言われる世界で15万人

 中村さんは福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」の現地代表として、パキスタンでハンセン病患者らへの診療に従事したほか、アフガンでは用水路を建設し、農業支援の陣頭指揮を執...

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