
デジタルと紙の教材を併用し学ぶ児童=2月、茨城県内
中教審作業部会が、デジタルを紙と同様に正式な教科書と位置付けることを了承した。児童生徒の興味関心や個性に沿った学びの充実が可能になる一方、学習内容の肥大化が進む中でさらに授業の創意工夫を求められる現場教員には負担が重くのしかかる。海外ではデジタル推進から紙に回帰する国もあり、専門家は使い分けの議論が必要だと指摘する。
▽個人に合わせた学び
作業部会の審議まとめは、デジタル化によってグラフを動かして試行錯誤したり、音声を自分のペースで繰り返し聞いたりするなど、個人に合わせた学びが充実するとした。文部科学省が2024年に実施した委託調査では、紙よりデジタルの方が「いろいろな情報を集めやすい」とし...
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