
中枝武司医師
全身性エリテマトーデスの診断を受けて3年になります。具体的にどんな合併症があり、何を気をつけたらいいのか教えてください。(新潟市中央区・41歳女性)
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全身性エリテマトーデス(SLE)は、全身性の自己免疫疾患でさまざまな臓器に症状が現れます。自己免疫疾患とは本来、ウイルスや細菌などの敵を攻撃すべき免疫システムが自己の臓器を攻撃してしまう病気のことです。
1904年、内科医ウイリアム・オスラーが、皮膚、心臓、肺、脳、腎臓、関節などに症状が出る全身性疾患であることを明らかにし、「SLEは内科学の真髄(しんずい)である」という言葉を残しています。
症状は多岐にわたります。皮膚では顔面紅斑...
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