新潟大学医学部の研究チームは1月30日までに、3世代(祖父母、両親、きょうだい)にわたり2型糖尿病血糖値を下げるインスリンが十分に分泌されず、血糖値が高くなる病気。免疫異常が原因の1型と、遺伝的要因と食生活などの生活習慣が組み合わさり発症する2型がある。放置すると、高血糖により血管や組織が異常を来し、さまざまな合併症が起きるリスクがある。の親族がいる人は、いない人より疾患のリスクが約20倍になることを解明した。糖尿病に家族歴が影響することは古くから知られていたが、詳しい影響の度合いについては十分に解明されていなかった。リスクが数値化されることで、成人国民の6人に1人はいるとされる2型糖尿病の予防に生かせるとしている。

 研究結果は、新潟大大学院医歯学総合研究科血液・内分泌・代謝内科学の曽根博仁教授らのチームがまとめ、国際学術誌に掲載された。

 虎の門病院健康管理センター(東京)の協力を得て、人間ドック受診者4万1361人を対象に解析した。2型糖尿病のほか、高血圧、脂質異常症についても家族歴を調べた。

 この3疾患のいずれについても、...

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