
中国の選挙介入を主張し、尹前大統領支持を訴えるソウル中心部でのデモ=6月(共同)
1月15日朝、氷点下のソウル。韓国大統領公邸近くに徹夜で張り込んだ延世大3年の朴チュンヨン(24)は無力感に沈んだ。尹錫悦大統領(当時)が拘束された。朴は昨年12月の戒厳令で「国を守る」と訴えた尹に共鳴し、保守強硬派に覚醒。「このままでは駄目だ」。自身を奮い立たせ、極右学生団体のデモにのめり込んでいった。中国が選挙に介入していると信じ込み、中国人の排斥と尹復権を訴える。
▽妄信
「中国共産党アウト、習近平アウト!」。中国人が多い地域をデモ隊が練り歩き、大声で叫んだ。ヘイトスピーチが横行、尹失脚を受けた今年6月の大統領選では投票所で中国人の出入りを監視する若者の姿もあった。
朴ら熱烈なデモ参加...
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