
行進するネオナチの集団を撮影するアンドレ・アデン(左)=5月24日、ドイツ北西部ビーレフェルト市(共同)
5月24日、ドイツ北西部ビーレフェルト市中心部の駅前を武装警察が取り囲んだ。後ろにはプラカードを手にした怒りの表情の市民ら。その目は続々と集まるネオナチの集団に注がれていた。
「ネオナチや極右は急に増えたわけではない。草の根の広がりを社会が見過ごした結果だ」
一眼レフとボディーカメラを携えたアンドレ・アデン(45)は指摘する。ネオナチを追うジャーナリスト組織のリーダー。集団に近づくと、顔や髪形、タトゥー、洋服、靴をカメラに収めていく。
挑発的な表情でカメラをにらむネオナチ。アデンはひるまない。「何人ぐらい集まるんだ?」
ネオナチは第2次大戦中にホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)を行ったナチスや...
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