
深海の洞窟に入っていく無人探査機=2024年5月、沖縄・南大東島周辺(D―ARK/海洋研究開発機構提供)
深海にある洞窟で、シーラカンスのような「生きた化石」を探す―。そんなプロジェクトに、海洋研究開発機構(神奈川県横須賀市)などでつくる研究チームが取り組んでいる。舞台は沖縄・北大東島と南大東島周辺の海。ターゲットが深海でそもそも調査が難しいことに加え、二つの大東島は沖縄本島からでも300キロ以上離れている。こうした事情から、これまでほとんど調査がされてこなかったという。果たして未知の生き物は見つかるのか。研究の中心となっている海洋研究開発機構の藤原義弘上席研究員(56)に話を聞いた。(共同通信=川村敦)
▽赤道からやってきた島
藤原さんによると、陸上にある鍾乳洞では生きた化石がこれまでにも多く見...
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