深海の洞窟に入っていく無人探査機=2024年5月、沖縄・南大東島周辺(D―ARK/海洋研究開発機構提供)
 深海の洞窟に入っていく無人探査機=2024年5月、沖縄・南大東島周辺(D―ARK/海洋研究開発機構提供)
 沖縄・北大東島、南大東島
 海洋研究開発機構の藤原義弘上席研究員。奥は調査に使った研究船「かいめい」の模型=4月、神奈川県横須賀市
 調査に使った無人探査機=2024年5月、沖縄・南大東島周辺(D―ARK/海洋研究開発機構提供)
 無人探査機のカメラで撮影した沖縄・南大東島周辺の深海探査の様子=2024年5月(D―ARK/海洋研究開発機構提供)
 沖縄・南大東島周辺の深海で見つかった「ホラアナヒスイヤセムツ」=2024年5月(D―ARK/海洋研究開発機構提供)
 調査に使った研究船「かいめい」船上で写真に納まる関係者=2024年5月、沖縄・南大東島周辺(D―ARK/海洋研究開発機構提供)

 深海にある洞窟で、シーラカンスのような「生きた化石」を探す―。そんなプロジェクトに、海洋研究開発機構(神奈川県横須賀市)などでつくる研究チームが取り組んでいる。舞台は沖縄・北大東島と南大東島周辺の海。ターゲットが深海でそもそも調査が難しいことに加え、二つの大東島は沖縄本島からでも300キロ以上離れている。こうした事情から、これまでほとんど調査がされてこなかったという。果たして未知の生き物は見つかるのか。研究の中心となっている海洋研究開発機構の藤原義弘上席研究員(56)に話を聞いた。(共同通信=川村敦)

▽赤道からやってきた島

 藤原さんによると、陸上にある鍾乳洞では生きた化石がこれまでにも多く見...

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