
丸紅中国法人で経済研究総監を務める鈴木貴元さん
すし、居酒屋、ラーメン―。日本外食産業の中国進出ラッシュが起きている。
中国の外食産業は、新型コロナ禍に内食へのシフトが進み、実店舗数が大きく減少するなど、発展が足踏みした。ただ、コロナ禍が終わると外食への回帰が起き、ここ2年ほどは販売も出店も加速している。
中国の2024年の飲食消費は、家計消費額にエンゲル係数をかけた食費額が16兆元(320兆円)、飲食店の年間販売額が5・6兆元であり、前者が日本の国内総生産(GDP)の5割、後者が2割に相当するほど巨大だ。コロナ禍後にショッピングモールの開店が一気に進み、施設の目玉として人気飲食店を誘致する動きが続いている。
そうした中、日本食が注目を集め...
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