
選択的夫婦別姓制度を導入する民法改正案などの実質審議が始まった衆院法務委=6月4日
結婚後も戸籍上の姓を変える必要のない選択的夫婦別姓制度。6月22日に閉会した通常国会の衆院法務委員会では、28年ぶりに関連法案が審議された。ただ、野党3党がそれぞれ議員立法で提出した3法案が入り乱れる異例の展開に。自民党も推進派と反対派の対立が先鋭化するなど、党内意見の集約に難航した。「結婚時の改姓に伴う不便さの解消」との問題意識は各党ともに持ち合わせているはずだが、結論は先送りされ、秋の臨時国会で継続審議される見通し。夏の参院選を前にした「パフォーマンス」だったと見る向きもあり、国会審議の展望は全く描けない。(共同通信社会部)
▽熱気
審議入り実現の下地がつくられたのは昨年10月の衆院選だっ...
残り2326文字(全文:2626文字)