選択的夫婦別姓制度を導入する民法改正案などの実質審議が始まった衆院法務委=6月4日
 選択的夫婦別姓制度を導入する民法改正案などの実質審議が始まった衆院法務委=6月4日
 選択的夫婦別姓制度導入に向けた民法改正案を衆院に提出した立憲民主党の議員ら=4月30日午前、国会
 自民党の総務会に臨む(左から)鈴木総務会長、森山幹事長ら=6月3日、東京・永田町の党本部
 4月、選択的夫婦別姓制度の早期実現を目指し、国会前で集会をする女性団体のメンバーら
 衆院法務委で選択的夫婦別姓制度について意見を述べる経団連の次原悦子ダイバーシティ推進委員長=6月10日

 結婚後も戸籍上の姓を変える必要のない選択的夫婦別姓制度。6月22日に閉会した通常国会の衆院法務委員会では、28年ぶりに関連法案が審議された。ただ、野党3党がそれぞれ議員立法で提出した3法案が入り乱れる異例の展開に。自民党も推進派と反対派の対立が先鋭化するなど、党内意見の集約に難航した。「結婚時の改姓に伴う不便さの解消」との問題意識は各党ともに持ち合わせているはずだが、結論は先送りされ、秋の臨時国会で継続審議される見通し。夏の参院選を前にした「パフォーマンス」だったと見る向きもあり、国会審議の展望は全く描けない。(共同通信社会部)

▽熱気

 審議入り実現の下地がつくられたのは昨年10月の衆院選だっ...

残り2326文字(全文:2626文字)