
「日本人ファースト」を掲げる参政党の街宣車=7月19日、東京・新宿
今回の参院選で大幅に議席を増やした参政党が掲げる「日本人ファースト」とのスローガンについて、排外主義的な主張であるとの批判が根強く出ている。そうした懸念のある主張がなぜ有権者に支持され、その背景には何があるのか。そして、今後の日本社会にどういった影響を与えるのか。外国にルーツを持つ日本在住の識者3人に「日本人ファースト」への見方を聞いた。(共同通信編集委員・佐藤大介)
▽差別や排除、大衆暴力に火―人材育成コンサルタント・辛淑玉さん
参政党の支持拡大を「一時のブーム」と軽視する見方もありますが、最も恐ろしいのは「日本人ファースト」というスローガンによって、大衆の暴力に火がつけられたことです。被害...
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