メキシコ・ヌエボレオン州救助隊の儀式を経た記者の頭部=7月、米テキサス州サンアントニオ(共同)
 メキシコ・ヌエボレオン州救助隊の儀式を経た記者の頭部=7月、米テキサス州サンアントニオ(共同)
 米テキサス州カー郡カービルで、捜索活動をするメキシコ・ヌエボレオン州の救助隊員=7月(共同)

 メキシコ人から時々聞くスペイン語の表現がある。「ミ・カサ・エス・トゥ・カサ」。直訳は「私の家はあなたの家」で、人を自宅に招いた時などに「自分の家と同じようにくつろいで」といった意味で使う。メキシコ人のホスピタリティーの高さを表す言葉だと思う。

 意外な場面でこうしたおもてなし精神に触れた。大規模洪水が起きた米南部テキサス州を訪れた時のこと。捜索に駆け付けたメキシコ北部ヌエボレオン州の災害専門機関「市民保護局」の救助隊と出会った。報道陣が入れない地域の写真を提供してもらうなど、手厚い取材協力を受けた。

 捜索状況を聞くために毎晩顔を合わせる間に親しくなり、バーベキューに誘われた。派遣員同士の結束を...

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