
 ミャンマー北東部シャン州の観光名所インレー湖=6月(共同)
    ごめんなさい―。女性店員は唐突に涙をこぼした。3月に発生したミャンマー大地震の取材で訪れた国内有数の観光地、北東部シャン州インレー湖。昼食に立ち寄ったレストランでの何げない会話の最中のことだった。
女性はリンさん(20)。高校を卒業後、インレー湖で家族経営のレストランを手伝っている。記者が日本から来たと告げると「実は日本語を勉強しているの」と笑顔を見せた。うれしい気持ちになり日本語を学ぶ理由を尋ねた時、リンさんは感情が一気にこみ上げたのか、声を詰まらせた。
インレー湖周辺では2021年の軍事クーデターや今回の大地震など苦難が重なり、観光客の姿をほとんど見かけない。レストランの客も記者と同僚ら...
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