男子20キロ競歩で世界新記録を樹立し、笑顔で写真に納まる山西利和=25年2月、神戸市東灘区
男子20キロ競歩で世界新記録を樹立し、笑顔で写真に納まる山西利和=25年2月、神戸市東灘区
日本選手権20キロ競歩の終盤、レースする山西利和。1時間16分10秒の世界新記録で優勝した=25年2月、六甲アイランド甲南大周辺コース
男子20キロ競歩で世界新記録を樹立し、東京五輪金メダリストのマッシモ・スタノ(右)に祝福される山西利和=25年2月、六甲アイランド甲南大周辺コース
練習する男子20キロ競歩の山西利和(左)と丸尾知司=25年6月、愛知県知多市(愛知製鋼提供)
22年世界選手権男子20キロ競歩の表彰式で、メダルを手に笑顔を見せる山西利和=22年7月、米オレゴン州ユージン(代表撮影・共同)
22年世界選手権の男子20キロ競歩でゴールする山西利和。日本選手として男女通じて初の世界選手権2大会連続優勝の快挙を達成した=22年7月、米オレゴン州ユージン
22年世界選手権の男子20キロ競歩で、先頭で力強く歩く山西利和(手前)=22年7月、米オレゴン州ユージン(代表撮影・共同)

 開幕が迫る陸上の世界選手権東京大会で3度目の制覇に挑む男子20キロ競歩の山西利和(愛知製鋼)にとって、2024~25年は変化の連続だった。今年世界記録を樹立し、異国にもかけがえのない存在ができた29歳の第一人者に、ここまでの歩みを聞いた。(聞き手 共同通信・山本駿)

 

 24年2月の日本選手権で、両足が同時に地面から離れる反則などがあり失格。パリ五輪出場を逃した。

 「過程はどうであれ、大事な試合で結果が残せなかったことが全て。人生で初めての失格は、すごくショッキングな出来事だった」

 「レース後の取材で『一回でも代表から漏れたら、競技をやめるぐらいの気持ちでやってきた』と言ったことは、うそ偽りの...

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