
阿部等さん
女性用トイレの長~い行列は、空港や駅、公共施設で誰もが目にする日常の不便です。役所や企業は「生活者目線」を掲げながら改善されず、長年置き去りにされてきました。今回、阿部等さんは「本当に必要な個室数はいくつか」を数式で示し、社会問題をあらためて見える化しました。読み終えれば、いつもの施設のトイレもきっと違って見えてくるはずです。(編集部)
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1988(昭和63)年4月、私はJR東日本に入社して鉄道の現場第一線の実務を知るべく、現場実習を3カ月間経験した。大宮駅での実習で女性トイレの日常的な行列を知った。すぐに解決しなければと直感して以来37年、いまだ解決できていない。新...
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