小田急の8000形「8561」(左)が、西武の8000系「8103」になった。よく見ると、ブラックフェイスがライトの上ぎりぎりまで広がり、車体番号がそこに移動している
 小田急の8000形「8561」(左)が、西武の8000系「8103」になった。よく見ると、ブラックフェイスがライトの上ぎりぎりまで広がり、車体番号がそこに移動している
 拝島線の小川駅から東大和市駅に向かってしばらく歩いたあたりの直線で撮影。沿線やホームには撮り鉄の姿もちらほら
 号車番号だけでなく、車いすスペースの表示も大きくて見やすい=小平駅
 8000形は現在の小田急のポスターにも起用され、まだまだ存在感を示している=栗平駅
 懐かしい9000形(右)とのツーショット=2005年5月、小田急永山駅

 大手私鉄間の相互乗り入れ、直通運転はもはや日常の光景だが、現役バリバリの車両が「完全移籍」するのは異例だろう。今年5月、小田急の「8000形」が装いも新たに西武「8000系」としてデビューした。小田急多摩線ユーザー歴20年の筆者は、新天地で活躍する様子を見ようと西武線を訪問した。

 西武グループは、グループ全体で二酸化炭素(CO2)排出量を2030年度までに18年度比で46%削減する目標を設定している。モーターの回転速度を細かく調整して消費電力を抑える「VVVFインバータ制御」の車両を導入し、VVVF化100%を目指すという。省エネ性能が高い車両の新造と並行して、古い車両をより低コストで置き換...

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