新潟県小千谷市片貝町の住民組織「片貝町協議会」は、江戸時代に造り酒屋を営み、飢饉(ききん)で苦しむ人々を救った佐藤佐平治の名を冠した「佐平治の忍(こころ)基金」を設立した。佐藤家の親戚からの寄付を財源にしており、子どもを支援する活動などへの補助を想定している。

 佐藤家は代々の当主が佐平治を襲名。21代佐平治は天保の大飢饉の際に私財を投じ、片貝周辺だけでなく、津南町などにまたがる秋山郷の人々に食糧を援助したと伝えられている。

 2023年末に佐藤家の親戚の女性から、子どもたちのために100万円を寄付したいという申し出があったことから、24年4月に協議会が基金の設立を決めた。100万円に加え、趣旨...

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