今町べと人形の制作に取り組む伝承会のメンバーと、指導する藤田久子さん(中央)=見附市今町1
今町べと人形の制作に取り組む伝承会のメンバーと、指導する藤田久子さん(中央)=見附市今町1

 新潟県見附市今町地区に伝わる郷土人形「今町べと人形」の作り手が、次世代へと受け継がれている。制作などを行う伝承会に近年、20、30代の女性3人が加わり、道の駅などの店頭には、3人が作ったべと人形の三角だるまが並び始めた。3人は「べと人形を普及させたい」と思いを込めて、修業を積んでいる。

 8月中旬、べと人形を手がける藤田久子さん(79)宅の工房では、弟子2人が指で丁寧に土をなでたり、余計な部分の土をそいだりしながら形を整えていた。

 弟子の1人、寺澤薫さん(39)は3年前に体験教室に参加し、べと人形の魅力に取り付かれたという。「もっとやりたいと思い、始めた。昔の人形にある味や素朴さを表現するのが...

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