
阿賀野川を初めて目にした時の衝撃は忘れない。もう半世紀以上前、小学2年の遠足だった。目的地へ向かうバスの中「今渡っている川が阿賀野川です」とガイドさんのアナウンスがあった。車窓から見るその姿に「こんな大きな川が世の中にあるのか」と、目がくぎ付けになった。見慣れてしまった今でも、新潟県内で最も大河の貫禄を感じる川だ。今回、大きな川幅いっぱいに水をたたえている下流域を訪ねた。
大粒のシジミがどっさり!川の恵みを「幸せな一杯」に
早朝の漁に密着
阿賀野川の下流、特に河口付近の汽水域では、通年で漁をする船が出ている。大まかに1〜3月はカワガニ、4、5月はサクラマス、4〜10月はスズキ、7、8月はシジミ、9〜12月はサケというふうになっている。
8月上旬、新潟市北区の...
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